[青]〜未来の車のカラーデザインなら

未来の車のカラーデザインを考える上で、効果的な試み。
今日はゴレンジャーのみなさまに集まってもらった。


赤・青・黄・緑・桃と5色様々なヒーロー/ヒロインたち。
そろってポーズをとってもらうと色彩美に自然と拍手が出た。


突き詰めるところ、この5色からの選択になる。
わたしは人差し指で顎をなぞり、考えを深めていく。
どの色が未来の車のイメージに相応しいの?

 

 

未来の車のカラーデザインな

 


考慮すべきポイントはシンプル。
未来の車は人工知能によって自動運転がされ、事故が起こらない安全装置、
人間の感覚という不確かなものに支配されず、コンピューターが取り仕切る世界。
なんていうか、知的で冷静な印象になるでしょう。

夕べ、レモンティーを飲みながら読んでいた色彩学の本からのメモをたどる。

 

 

熱意、強さ、危険
冷静、知性、誠実
幸福、新味、幼稚
自然、平和、安全
優美、幸せ、色気

 

 

あぁ。
本当はゴレンジャーに逢わなくてももう答えが出ていたの。
青、冷静と知性に誠実まで備えている。
絶対に交通事故を起こさないのが最大の美になる未来の車なら、青でしょう。

 

 

 神秘、感性、官能
清潔、正義、完璧
重圧、高級、絶望
豪華、高級、成功
上質、高級、洗練

 

 

わたしの目はアオ・レンジャーに釘付けだった。
安定している。
知性そのもの、裏切られる予感がしない、人当たりも爽やか。
難をあげるのなら、セックスアピールを感じないこと。

 

その点だけ、赤に購買欲や肉食性、性欲による販売力を感じるが、あれは獣だ。
未来の車が興奮したり、感情的になってはダメだもん。

 

 

未来の車のカラーデザイン

 

 

こうして未来の車のカラーデザインの中心は1つに絞り込まれる。
大袈裟に書かなくても、誰もが分かっていたことかしら。
ベースが青になって、あとは派生形でどう他の色と重ねるか。

 

高品質・技術力の高さということでは、未来の車は日本文化に近い。
日本伝統色である、薄花色・青白磁色・水色ら、薄い系統の青が表に出るのかな

 

それってガラパゴスな日本だけかな、欧米文化においては青色の未来の車は地味すぎ?
アジアにおいては未来の車は知的で冷静な青が主役になるとわたしは信じる。

 

ごめんなさいね、ゴレンジャーさんたち。
懐かしくて逢いたかったから、カラーデザインに理由付けて、来てもらった感じ。
5つの色のメジャー化において、レンジャーもののご活躍は確かなものだったよ!

 

【醜き言い争い】未来の車vs過去の車

酔っ払いの仲介も大変よ
今夜はひとり酒に浸る気分でいたのに、目の前で二人の男が言い争いを始めやがった。
御徒町の飲み屋、もちろん狭い店に決まってるからイヤでも聞こえてくる。

 

「いいよな、オマエは。未来の車だから、今はどんな夢を語っても責められないし
「いいよな、おまえは。過去の車だから、1寸も進化しなくても見世物になれるし

 

やめろやぃ、酒がまずくやる。
まぁまぁこのオレが話を聞いてやると、二人のテーブルに割り入る。
オレはフーテンのトラっていうもんだ、ちっとは話が分かる男だから。

 

 

未来の車vs過去の車

 

 

「聞いてくださいよ、未来の車は自由過ぎるんです。実現性とかコストとかを度外視して、

自分が叶えたいこと、欲しい機能ばっかり、自分にはあるって嘘吹くんです」

そう主張する年長者の方は、オールドファッションだが、円熟した余裕を漂わせている。

 

「いやいや、聞いてくださいよ。過去の車は不動過ぎるんです。

前に進まなくちゃ仕事にならないのに、後ろのことばっかり気にしている。本当にそれでも走る車ですかね」

そう嘲る若めの方は、前衛的ないでたちだが、海のものとも山のものとも掴めない様。

 

 

「未来の車は、無責任だ。答えがないからって、それっぽく飾るだけ。ずるい」
「過去の車は、無責任だ。いつまでも同じ展示物でお客を呼べるのか。ずるい」

 

同じ車博物館に勤めているという二人。
未来コーナーと、過去コーナーに所属している関係上、利害はもろに対立している。
「オマエはいいよなぁ」「おまえはいいよなぁ」を繰り返し、酒の力を借りてか、互いにむせび泣く。

 

 

未来の車vs過去の車

 

 

しけた面をするな。
あんたらの言い分もそれぞれ分かるけどよ、どちらも贅沢な話じゃねぇか。
両極端な個性をぶつけ合って喧嘩なんざ、誰にできることじゃない。

 

「未来の車には、もっと地に足をつけた運転をして欲しい、遠い夢ばかり見ず」
「過去の車には、もっと明日に役立つ歴史を語って欲しい、遠い夢ばかり見ず」

 

また始めやがった、もう手がつけられねぇ。
いつだって一人旅のオレには言い争いをする相手すらいないってのに、コイツらときたら。

 

未来の車のデザインは「楕円形」一択で!

あれはトラさんと草団子の形について口喧嘩していた時。
”真ん丸にしちゃぁダメだ、客が遠のく”と何度も繰り返すトラさんは、
話を脱線させて”未来の車ならデザインはパンプキンのごとき楕円形にしろ”と息巻く。


「なんで未来の車と草団子を一緒にするのよ」と私は一蹴する、ついでに足を組み替える。
すると肌の色に一瞬目移りしたのかトラさんは、ちょっとトーンを弱めて言葉をつなげる。
”パンプキンは鈍くさいが、愛嬌・親しみ・温かみがある。
肩でも組んで一緒に盛り上がりたい気分になるだろう?”

 

 

未来の車のデザインは「楕円形」一択で!

 


「つまり自分と対等か下が良いってことね、身分階級闘争かしら」
イヤな感じたっぷりにそう突き放す私に、トラさんは唾をぺっぺ、と飛ばしながら言う。


”未来の車の見かけは楕円に!
例示するなら、大福・ふぐ・提灯あたり。
間違っても、真ん丸や縦長の丸にしてはいけない!”


私には分かっていた。
トラさんのその古くさい考え方、あなたは旧車にそそられるタイプだわ。


「ハイセンスを欠如させた、平々凡々としたスタイルに未来の車のデザインは宿る
できるだけロートーン、かつ朴訥な音調で私はそう呟いて、新東名高速道路沿いにオープンしたコストコ岡崎を眺めた。


トラさんはサングラスに目の感情を隠しながら、私のいる助手席を向くと短く一言。
”それは何故だね、キミ?”
だから私は速攻で答えてあげたの、今後はハイトーンで可愛らしく。
尖ったデザインは人を遠ざける、だって、手が届かないセンスがそこにあるから」

 

私の毒舌に、きっとトラさんは心を飛ばしていた。
そのままハンドルは握っていたけど、タイヤは道路上ではなく、
土埃が立つ岡崎市の古道・道根往還を滑っていたのでしょう。

 

 

未来の車のデザインは「楕円形」一択で!

 


”ねぇ、ハイブリッドとか難しい仕組みは理解できないんだ。
それだったらまだ電気自動車のほうが身近だな”
漂うような口調に変わって、スピードをやや落とし、トラさんは奇説を再開させた。


”どぉせおいらは、ありきたりのもの、普通のものに囲まれていないと落ち着けない。
突出、傑物、抜群、そんなのはおいらの半径1メートルには不要!”


あら?わたしはいつもトラさんの肌そばにいるのにどういうこと?
そう言いかけて口を噤んだ。


”大衆の10%が期待値を上げて待ちわびる鋭角ではなく、
大衆の90%が毎日に必要とする鈍角の方が、未来の車のデザインに相応しいのでは?”


変な議論はそれっきり。
草団子は平べったいほうが客が手を伸ばしやすくなる。
未来の車を人口全体にまんべんなく行き渡らすのなら、楕円形のほうが浸透が早い。
まとめるとそういうこと、ねぇ、トラさん?